【アレルギー性鼻炎 炭酸ガスレーザー治療】
アレルギー性鼻炎およびそのために手術を行うこともあります。ただレーザー手術だ
けでもないし、後レーザー手術でもいろいろな種類があります。手術の種類、レーザー
の種類はまた別に書いておきましょう。
一番一般にされてる 炭酸ガスレーザー治療について書いておきます。
しかし、まずいきなり施行する前にちょっと待ってください。
これは『いろいろ治療を耳鼻科で行ってみたけど、それでも治療効果がなかなか得られな
い、浮腫をきたした鼻の中の粘膜をもっている人で、それで非常に鼻が詰まりやすい
という例です。
多いのはアレルギー性鼻炎などですが
ある程度は治療を受けて内服とか外来治療が効果があげにくい人、
鼻詰まりの原因がアレルギー性鼻炎のための鼻の浮腫(ふくれ)のために、
ひどく治療成果があげにくい人を対象とします。
まだその他花粉症でなくても鼻が詰まりやすい疾患があるので、
まず適応があるかどうか、これはしっかり相談してください。
で、やり方ですが、レーザーでも『炭酸ガスレーザー』『YAGレーザー』『ATPレーザー』
といういろいろなものがあってそのうち『炭酸ガスレーザー』が今一般的なので、これ
について書いておきます。
もし行った先でYAGレーザーとかATPレーザー、あるいは内視鏡を使ったレーザー治療を
されてるようなら、また説明を変えておきます。
ここでは炭酸ガスレーザーについて書いておきます。
基本的には、鼻の中に下鼻甲介という部分の粘膜（この浮腫が問題ですから）に局所
麻酔をして、その後そこに炭酸ガスレーザーからの光線を当てます。これも特殊なレー
ザーで1点を焼くというより当てた回りを焼いて溶かすといったほうがいいです。蒸
散という言葉を使っています。で下鼻甲介の前と後ろと横に数分間照射します。実際
やってみたら痛みも出血もほとんどないようです。
ただアレルギー性鼻炎でない方、たとえば点鼻薬性鼻炎などの方（粘膜収縮性点鼻薬
を使い過ぎて粘膜が副作用で肥厚してる人)は若干出血はあるようです。
ただ従来の粘膜除去手術などに比べると出血や痛みはきわめて少ないようです。
ただ照射する前に鼻水が多ければ効果が少ないので、前以て抗ヒスタミン剤で
鼻水を止めてからの場合もあり、まずは手術前に一度受診は必要です。
術後ですが、焼いた後の下鼻甲介にはきたない皮がつきますが、
それを掃除してなお粘膜の分厚さがのこっていたらもう一度
数週間後照射する場合もあります。もちろん、これをしなくていい人がほとんどのよ
うですが、そういう2回する例もあるようです。
きちんと照射によって瘢痕化した粘膜(増殖するまではアレルギー変化を起こさない)
下鼻甲介の粘膜細胞ですが、増殖を始めるまで約1年かかるので、その間は原則として
は、もしその『鼻詰まりの原因がアレルギー性鼻炎』なら快調でしょう。
鼻ではアレルギー反応は起こりません。
でも目のかゆみとか口のいがいが、果肉掻痒症は起こること、
そして鼻のレーザー手術はこれはあくまで『鼻の中』の治療と思ってください。
また1年後も、施行しないで改善する場合もいますので、先生がお進めするならされ
てはいかがでしょうか。外来で治療可能です。 多くの病院がされていますが、ただ全
部とも限らず小まめに電話などで聞いてください。
確かに1年後からは人によったらまた細胞増殖がはじまり、この細胞も、
必ずしもアレルギーの反応をしない細胞ではありません。
そのころからもやはり、場合によったらアレルギー性鼻炎なら治療をし
ないといけなくなるでしょう。(人によったらです)
ただ昔のように鼻詰まりで困るということはなく、1年後も飲み薬や一般耳鼻科での
通院加療が、ずっと効果が出るような人もいます。そういう治療効果が出ることにも
なります。
ですが場合によっては2回しなくてはならなくなるかもしれないでしょう。
1年前に1回のみレーザー照射をして1年後には軽くなって実施なしで、その後
病院で従来どおり保存的治療する方もいます。
できたら瘢痕化の間の1年間も、
ときどきは、術者の指示があれば診察に行かれ、その後も先生のご指示にしたがって治
療方針がちょっと違うかもしれませんが、おおまかにはこう言う治療と言うことでしょ
う。
非常なアレルギー性鼻炎からの鼻詰まりでこまってた人には朗報的な治療ですね。た
だこの手術を行ったから今から一生治療に行かなくていい、薬も使わなくていいとい
うわけではけっしてありません。
目が痒くなくなるとか喉がかゆくなくなる、一生鼻の症状がでない、
蓄膿（副鼻腔炎）も治る・・・そういうわけでなくそういう合併症
があるなら症状は出ます。一生花粉症とおさらばというものではないのです。
それと健康保険は適応になるのでせめて5000円以内におさまるかとか健康保険が効く
かは事前に聞かれておいた方がいいでしょう。ただ朗報かも知れませんがレーザーの
適応でないものなどいろいろです。
ですから『アレルギー性鼻炎による頑固な鼻詰まりには、非常に有効ですし、
きわめて安全な手術でほとんど副作用はない』と思っていいでしょう。
ただそれでも人によって『それをしたからもう治療も一生必要ない手術』
ということはないしそれから『全部のアレルギーの患者さんにあてはまるものでない
全部の鼻詰まりの人にあてはまるものでもない』ということです。
特に副鼻腔炎を合併してる人にはその前、あるいはその後に、治療することも
必要になったり、その前に鼻の治療を数回することで、手術まで行かなくてすむことも
あります。
そしてレーザーもする施設が限られていることが問題でしょうか。
事前に、たとえその施設にレーザーの機械がくてもある程度耳鼻科の医師は知識が
ありますので耳鼻科でよく相談してください。
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