【ロンドン五輪】柔道考 私は素人ですし、ただ柔道を何十年間見てたファンにしか過ぎません。でもモントリオール五輪以前 から毎年の世界選手権も五輪もじっくり見ていました。 今回男子のメダルゼロといっても、世界選手権でもあったことがありますし （棟田選手の無差別の金はあっても）1個しか取れない世界選手権も五輪もありました。 世界に通用する柔道、日本の国技は柔道。だんだん悲壮感すら漂う柔道。外人対策。 金メダル以外は取っても同じ柔道・・・さんざんいわれ、金がなければ壊滅といわれる 大変なスポーツです。 そして金がなければ「壊滅」「金メダルでなければ柔道でない」 「上手くいかなければバッシング・・・」 選手へのプレッシャーは大変だったでしょう。 銅メダルで本当に喜ぶスポーツがある反面、柔道は気の毒です。柔道選手は 何故銀メダルまでいってあんなに辛い顔をしなければならないのでしょうか？ ロシアの帯を取る柔道や韓国の奥襟からの連携背負いなど、確かにレスリング化している とか「あのＪＵＤＯは柔道でない」とか言われます。これは4年に一回五輪で柔道を見てるファンが 必ずいう言葉です。 それなりに日本も対策を練ってきて練りすぎていたのだろうかとも思います。 48年の歴史（柔道は東京五輪から始まりました）の中でも 「金メダル以外は柔道でない」なのですね。 ファンの私も苦しくなります。 柔道・・また五輪の中で金メダルを取れない選手叩きが始まるって。 今回敗因は波にのれなかったこともありますが 外国人に勝てる柔道を目指しすぎていたのではないでしょうか？ 今回は・・・銀２つ銅2つの男子。金１つ銀１つ銅１つの女子。昨年の世界選手権に 比べると、何かがおかしいと思ったのは事実です。 歴代の世界選手権および五輪の覇者には個性があったのです。 個性、いわゆる「彼には、彼女にはこれがある」でしょうか？それが今回不思議となかった。 でも没個性出ないのです。昨年、一昨年にも彼ら彼女らを見て、ああ、この選手はこういう 選手なんだなあと個性を見ていましたが、今回その個性が出ないまま終わったのです。 もちろんほかの選手が対策をしてたのが解りますが、それでも何かおかしかった。 個性のある選手は沢山いました。 たとえば今回解説者をしている金丸雄介さんが出た世界選手権。2001年でしたが この時も男子は金メダルは井上康生選手だけでした。金丸選手は73キロで出ていましたが 決勝まで立ち上がりましたが、いまだ記憶しているのは、実に彼の柔道が生き生きとしていた ことです。 決勝で涙を呑んだといえ、決勝では「カナマル」コールが起こりました。それまでの戦いで はじけるような、技をかけてかけていく、前に前に出る、足が出る、腕が出る、走る、という 躍動するような柔道が目の肥えているミュンヘンのファンにはたまらない魅力だったのでしょう。 私も見てて楽しかったです（もちろん夜中にライブでです） 今まで歴代のメダリストには個性があったのです。金メダルは取れない選手にも 個性があった。魅力的でした。 古賀稔彦選手の背負い。吉田秀彦選手の内また。山下泰裕選手の「どうしても崩れない オーラ柔道」篠原信一選手の怪力。井上康生選手の投げてよし受けてよし。 女子では谷亮子選手のスピード、上野雅恵選手の受けの強さ、楢崎教子（旧姓菅原） 選手の 「寝技への移行」とか・・ 今回、昨年の世界選手権の覇者もメダリストも、また強い選手も出ていました。 個性のある選手も出ていましたが・・ 自分の個性ある柔道を貫けた選手が今回少なかった。 唯一目立ったのが57の松本、73の中矢、90の西山選手の個性でしょうか？ 57の松本 薫選手の「前に前に出て行く獣のような速さ」で頂点に立った。 男子73で惜しくも銀でしたが・・・ 男子73の中矢 力選手の寝技でした。中矢 力選手は、相手が倒れる一瞬前に手や足を相手の体の 下にいれ、あっという間に寝技に引き込もうとしている。その前にいかに寝技にもっていくかを 徹底的に練習している・・・とういう柔道でした。 何故あんな体勢から「相手が亀になる前に」寝技にもっていけるのか？徹底的に自分で研究 したのではないかと思うのです。 それと90の西山 将士(新日鉄）選手の敗者復活戦からもぎ取った銅でしょうか。あの 敗者復活戦の2試合は死闘でした。両方ともゴールデンスコア方式でフルに戦い旗判定でした。 あの何がなんでもという闘志とスタミナでしょうか。 外国人対策も必要、マークされながらそれを跳ね返す力も必要です。 しかしまずは日本選手の個性を伸ばすことからではないかと私は素人ながら思います。 せめてあの悲壮感だけはやめてほしいのです。柔道は見て楽しいけど、見て辛いスポーツ です。金メダル以外は認めてもらえないという・・
行が不ぞろいなのはあくまでワープロ編集なので、ご容赦ください。
また正式ではないので間違い等もご容赦ください