【ソチ五輪】フィギュアスケート女子ショートプログラム
日本人結果のみ
ショートプログラム 8 鈴木 明子 60.97点 フリー進出
15 村上 佳菜子 55.60点 フリー進出
16 浅田 真央 55.51点 フリー進出
22年前の伊藤みどりのＳＰのようだった・・・
女子SP,「まさか」がリプニツカヤと真央選手に起こってしまったのですね。
キム・ヨナは素晴らしかった。
そしてコストナー（26歳）素晴らしい！3度目の五輪で
今度こそ、今度こそ表彰台かもしれない。リプニツカヤの代わりにソトニコワが大善戦し
た。
リプニツカヤも真央選手も重圧が相当あったのではないでしょうか。
22年前のアルベールビル五輪の伊藤みどりさんを思い出した。SPのトリプルアクセルをル
ッツに変えて
転倒。その後のフリーで巻き返した。
ただ真央さんは3アクセルの転倒よりも「その後のコンビネーション」が抜けたのはいた
かった。
あっこさんは動揺しながらも最小限のミスにとどめた。カナコちゃんは最後にまさかの3
フリップ抜け。
でも終わったものは仕方ない。2２年前のアルベールビルでは伊藤みどりさんだけに重圧が
かかっていた。
ところがみどりさん以外の種目が大健闘した。
真央さんも高梨沙羅さんと同じく「目に見えない重圧」があったのではないだろうか？
実は今スノーボードのハーフパイプの銅メダルの平岡卓選手のことを思っていた。平野選
手
も
すばらしかった。でも今考えると、高校３年の平岡卓選手のリカバリー。決勝で見せた
「１回目に失敗しても２回目で成功したこと」だけでない。
「エア着地が一回失敗したら減速してしまって、次のエアの失敗を呼び起こすはず」の
ハーフパイプの難しさ。彼はそれを乗り越えていっていたのだ。
彼は「一回エアを失敗した後のリカバリー力、メンタルでも力量でも世界一」ではないだ
ろ
うか。
予選、思い出すと「素人目にも着地が失敗してた」３回目か４回目のエアの後だった。普
通
の選手ならスピードダウンするはずなのだが、彼は次のエアまでの間にスノーボードの位
置
を雪面に平らに戻し、さらにスピードを上げて次のエアにつないだ。この能力で予選を軽々
と通過して、決勝にいった。
これには恐れ入った、もちろん平野選手の跳躍にもミスしないところにも驚いたが、平岡
選
手の
立て直す力には恐れ入った。
本能的に体が動いていたのだろう。
だから、と浅田選手にどうこう言うつもりではない。浅田選手も必死だったはずだ。だか
ら
必死すぎて
３Aの抜けた後の３Fの助走が「昔の浅田真央」に戻ってしまったこと（ジャンプの前の減
速、流れが止まるジャンプ）、そしてコンビネーションが２回転に成った後にリカバリーする力
まで持っていけなかったこと・・・。
頭でも真央選手はわかっていたはずと思う。今日フリーがある。まだそれを見る前にこれ
を書くのは僭越と思うが。
「これで終わってはいけない」
ひとつは楽しんでほしいのだ。そしてその結果を国民はよくやったと受け止めてほしい。
なーんだではなく。
まず今日は全力で「昔はじめてスケートの試合に出たあの浅田真央」に戻ってほしい。
今まで真央選手は全力を出しすぎた。まずは楽しんでほしいのだ。試合に出られること。
しかしマスコミは騒ぎすぎた。彼女はもう「試合が嫌、すべることが嫌」になっているの
ではないだろうか。
これでもう引退するかもしれない、それを前から感じていたのだが・・・
それは「一度離れたい」という気持ちからかもしれない。
私は五輪が終わればワールドに出なくてもいいとも思っている。ただ引退宣言をしないほ
うがいい。そして１年ほどじっくり考えたほうがいい。まだ若いのだ。２３歳で「もう辞めます」は悲し
い。
戻ってきてほしい。
その後は真摯でピュアな浅田真央から、貪欲な真央になってもいいではないだろうか？
今上をいっているコストナーは２７歳だ。鈴木明子選手は今の真央選手の年齢から世界に
羽ばたいた。
まだ試合、つまり現役を続けてほしい。
彼女の完璧さ、ストイックさは見てても痛いほど感じる、だから愛される。しかし、「貪欲
な真央」になってもいいのではないだろうか？
この五輪でいきなり「ストイックでまじめな真央」から「貪欲な、１点でも稼ごうという
真央」には 立て直すのは難しいかもしれないが。
佐藤コーチの下でまず「基礎から作り直した」足かけ３年半。基礎は出来たと信じたい。
じゃ、どうするか・・・勝つために貪欲になる。
真央ファンには酷かもしれないが。
素人の私が言うのも悪いし、真央選手が現役を続けるかどうかもわからない。でも少し休
むということも出来る。報道陣をシャットアウトするということも出来る。そういう真央選手でもいいで
はないだろうか。 真央選手のデビューからずっと見守り続けた私は伊藤みどりと同様に「娘のように」感じ
てしまう。
リプリツカヤ・・・彼女もだ。まだわからないが
「GPファイナルに出られない、あるいは台落ちしている。出ていない」
３人がこの五輪で上位に行っている。これが魔物なのかもしれない。
こままでは悲しすぎる。現役をこのシーズンで終わってはいけない。
コストナーは日本の学年でいえば4学年上。
苦渋をなめていた選手だった。3回の五輪でいずれも成績を収められない選手だった。しか
し今度のソチのSPで一番味わい深い演技をしたのは27歳、
2度の五輪で苦渋をなめたコストナー。その自分を見つめなおし、また磨きつくして、そし
てプレッシャーと戦い、伝説的な人となっている。
真央選手はソチが集大成ということですでに引退宣言も出しているが
それは早すぎる気がする。まだ真央選手は、佐藤門下生の技を習得していない。コストナー
が確実性をましたのは23歳からだった。（バンクーバーのあと）あっこさんが３−３にトラ
イしたのはもっと上からだった。
真央選手はまだまだ能力があるような気がする。今まで3アクセルに固執しすぎていたが、
もっとまだ・・・もうこれで終わりでなく、まだ3-3を確実に決め、3ルッツを確実に決め
る、そして大舞台でも動じない、それから
アイドルから「大人の選手」になってみてはどうだろうか。
鈴木選手がバンクーバー後、2010-2011年シーズンは気が乗らず結局世界選手権に出ること
ができなかった。それで引退かと思ったけど、選ばれなかった悔しさから、また「続けよう」
としたことは有名だ。
真央選手も1年休養して、あるいはソチの後ワールドも休養して、じっくり
自分を見つめなおしてみてもいいかもしれない。それを期待している。
もう引退じゃない。まだ佐藤門下生になって3年半ではないだろうか？
流れにのったスケートをはじめて3年半ではないだろうか？
それは本人の意思だが。あまりにも３Aに固執しすぎたこと、今回を集大成と思い込んだこ
とでかえって苦しんだことになっている。
まだ佐藤門下生になって3年半で結論を出すのは早すぎる。フィギュアが好きならまだ続け
ていい。やはり「好きだ」と思ったら、続けたらいいことなのだ。