【エッセイ】雑草の花 その２ 雑草の花は目立たない。 地面に座り込まないと解からない。 胸をはり、堂々と空を見上げて、闊歩してる人には気がつかれない。 ハイヒールに踏まれることもある。 綺麗な花屋さんに行こうとしてる人たちは目もくれない。 汚いねえ、と引っこ抜かれることもある・・・ でも、そんな花でも胸を張って咲きたい。 気持ちがめいって、涙を抱いて、座り込んで、もうどうしようもなくなった時、ふと気がつく。そこにある花になりたい。 地面ばかりしか見られない日もある、そのときふと気がつく、そんな花になりたい。 ああ、こんなところに小さな花が咲いてる、と一瞬心が軽くなる。ふと摘み取ってみて、ちょっと 元気が出てくれたらそれでいい。摘み取られてそして捨てられても、それでいい。 そんな花でいい・・・ 泣いてる人、しゃがみこみ、落ち込み、地面しか見れない人もいる。その人の前で優しく咲く。一瞬の光になれる。 そんな雑草の花になりたい。
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