【アレルギー性鼻炎レーザー治療の種類】
花粉症は炭酸ガスレーザー治療のほかにもいろいろあります。また内視鏡を使ったり、
同じくレーザーにもいろいろ種類があります。レーザーの特性というのを比較してお
きます。その前にアレルギー性鼻炎でレーザー治療をする前にも参考に。
炭酸ガスレーザー Ｎｄ：ＹＡＧレーザー KTP/532レーザー
波長 10600 1064 532(nm)
（長い） （短い）
波長が長いのでしたがって
水によく吸収される
組織吸収度 0,5(mm) 5-7(mm) 1-2(mm)
吸収度は少ないので
表面の手術に適する
切開能力 ◎ やや劣る 〇
止血能力 やや劣る ◎ 〇
蒸散能力 ◎ やや劣る 〇
鼻内ファイバーを 一部可能 可能 可能使用可能か?
非接触照射 接触照射がメイン 非接触照射 接触照射
どちらも可能
〇炭酸ガスレーザー 組織の変性、破壊での減量をはかれる。
アレルギー性鼻炎 炭酸ガスレーザー治療も参考に。
1 波長が長いのでしたがって 水によく吸収される。
2 粘膜を瞬時に気化(組織蒸散) させる。
3 露出部表面の手術に適する。
4 一番ポピュラーである。（機械として比較的レーザー装置では安価）
5 大体1から2回の手術を原則として行い経過を見るが経過次第では1週間後のちな
どにもう一回蒸散することもある。
6 切開減量を図るより組織の蒸散、変性での粘膜組織の減量を図る。
〇Ｎｄ：ＹＡＧレーザー1 水に吸収されることが少ないので、深部まで到達
2 組織内の光散乱が強いので深部周囲組織まで熱作用を及ぼす影響もある。(レーザー
サーミアなどにも用いられる)
3 止血凝固効果には優れる。血管断端の瞬時封鎖
4 ファイバーや鼻内内視鏡と併用可能が多い。
5 しかしむしろ切開より止血と蒸散、凝固に用いる。
6 切開能力にはやや劣る
〇KTP/532レーザー
Ｎｄ：ＹＡＧレーザーをKTP結晶を通して得られた波長の短い可視緑色
光線
1 Ｎｄ：ＹＡＧレーザーと炭酸ガスレーザーの中間的なもので
炭酸ガスレーザーより凝固に優れる。
またＮｄ：ＹＡＧレーザーより切開、蒸散能力に優れる。
2 ファイバーや鼻内内視鏡と併用可能が多い。
(併用して深部の蒸散、切開もはかれる)
3 高価なためか使ってる施設が少ない。
行ってすぐはどれもか皮形成とか一過性の浮腫で詰まりが起こる場合もあっても１カ
月たったらおおむね治ってきます。
確かにレーザー治療でトータルでは鼻詰まり８５パーセント、鼻水は６０−８０パー
セントしかしくしゃみは６０パーセント内外改善を来しています。１年たったらまた
しないといけない人もいますが１年後も軽快して、まったく花粉症もしくは鼻炎の治
療を受けないで済むとはいえないけど外来通院でも以前にくらべずっと鼻づまりがよ
くなったというデータが非常に多いです。
しかしやはり万能というわけでなく適応があり、それは主治医の先生の判断もあるで
しょう。鼻の状態がまずレーザー治療に適するかとか慢性副鼻腔炎の合併をもってな
いかとか、外来保存的治療でいいかなど、また上のいずれかになるか、またレーザー
でない別の鼻の手術などは相談のうえされてください。
適応があれば耳鼻科で行ってもいいのではと思っています。
必ず今通院してる耳鼻科の先生と相談してください。
なおレーザーの種類は
炭酸ガスレーザー
Ｎｄ：ＹＡＧレーザー
KTP/532レーザー
半導体レーザー
などがあります。
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