これはあくまで創作です。また当然ながらこの当時こういった着物は着られていません。
あくまで 玉鬘と真木柱という方を想像して、あるいは紫式部の源氏物語に触発されて書
いた短編小説と思っていただけたら幸いです。
【源氏物語 着物考 玉鬘と真木柱 】
砂山恵子
あらすじ
昔、光源氏の愛人だった夕顔。その夕顔と当時頭の中将の忘れ形見の玉蔓は九州の乳母
の弁の下で育てられていましたが、京に向かい、そこで偶然玉蔓のことを覚えている小侍
従と再会します。それが元で源氏の元で養女としてかつて引き取られます。
しかし内侍(宮中の女官)として宮中に向かう前に、髭黒の大将に強引に関係を持たされ、
結婚させられてうが、その後、自らの運命を受け入れ、髭黒の大将の正妻となります。
一方髭黒大将の長女の真木の柱君。離婚した前の妻(髭黒大将の元の北の方)について母
の実家に帰ります。侍従の中将も一緒に帰ることとなった。真木柱姫君だけが実母につき、
弟君二人は父の髭黒大将に引き取られます。
また真木柱を可愛がっていたもう一人の侍従『木工(もく)の君』はそのまま髭黒大将の
家に残り、真木柱の姫君の弟二人を育てることになります。
すでにそれから十数年がたち、源氏も髭黒大将も亡くなりました。
真木柱姫君はその後数奇な運命にもてあそばれながらも、しっかりと明朗な姫となりま
した。
また玉蔓も髭黒大将の家をしっかりと取り仕切る申し分ない正妻となった。髭黒大将の
間にも男の子一人、女の子二人が生まれ、前妻との子を入れて男三人、女二人の母となり
つつ、宮廷に内侍として仕えていました。
真木柱の姫君もはじめは蛍兵部卿宮の妻となり、その後夫と死別。死後は柏木の弟(昔の
頭の中将、今は亡き致仕太政大臣)の息子、紅梅大納言(按察使(あぜち)の大納言ともい
われる)と再婚して幸せに暮らしていました。紅梅大納言の二人の連れ子の女の子、自分
と蛍兵部卿宮との間の女の子と、自身と紅梅大納言との間の男の子、合計女の子三人、男
の子一人の母として、そして致仕太政大臣の家の後継ぎの紅梅大納言の妻としての役割を
はたしていました。
ここでは、すでに頭中将も源氏も亡くなり、十数年が立ち、真木柱と紅梅の大納言も結
婚して幸せな家庭を築いていたとしています。
また玉蔓も
・・・真木柱の父である髭黒大将の死後も髭黒大将の息子二人と、髭黒大将と玉蔓の間
に生まれた子を育て上げ、玉蔓も内侍(宮中の女官)として任務に励んでいたという設
定にしています。
こらからはあくまでフィクションである。玉蔓が、亡き父の頭中将(致仕太政大臣)の法会
に、実の娘として招かれ、腹違いの弟の紅梅大納言(柏木の弟。按察使(あぜち)の大納
言ともいわれる)と真木柱夫婦に会えたとして書いてみます。紅梅の大納言は今は立派に
頭中将(致仕太政大臣)家の跡継ぎとして、そして真木柱もその正室として継承していまし
たが、昔母と自分を追い出すようになった玉蔓との打ち解けを描いてみます。
●源氏物語 着物考 玉鬘と真木柱
【真木柱から元侍従の木工(もく)の君への 手紙1】
お元気ですか。
元の侍従の中将の君から、あなたが病で里帰りしてしまったと聞いて心配しています。
私と母様が、父の髭黒大将の家から追い出されるように母の実家の式部卿宮邸に帰った
後も、あなたは何かと気をくばった手紙をくださいましたね。
私の弟、引き離された形になった私の弟の太郎君、次郎君(注1)のこと。新しく父の北の
方になった玉蔓様が実の子の三郎君と同様に可愛がってくださっていたことなど。
(注1)髭黒大将と元の北の方(真木柱の母)の間には真木柱を筆頭に弟が二人いて、長男
を太郎君、次男を次郎君と呼びことにする。また太郎君次郎君は、真木柱が実母について
いったのに対し、実父の髭黒大将の元に残り、玉蔓に育てられていた。また玉蔓と髭黒大
将の間に髭黒大将にとっては三人目の男子が出来、それを三郎君としていていた
私もいろいろなことを経験しましたしそれは私にずっと付き添ってくれていた侍従の中
将の君からあなたに伝えられていると思います。
今、私とても幸せですよ。
その後いろいろなことを経験しました。寂しかったこととか、年頃になったら蛍兵部卿
宮様に嫁ぐことになったけど、蛍兵部卿の宮様と年が離れすぎていて、また蛍兵部卿宮様
は女性関係が絶えず心を痛めていたこと。
でも結局は不思議なご縁で、玉蔓様の実のお父様にあたる亡き到仕太政大臣様のお子の
紅梅大納言様に子連れで嫁ぎました。
舅が亡くなり、何回目かの命日を控えたある日に、舅ゆかりの人をお呼びする時に
夫の紅梅大納言(注1)が
「父の到仕太政大臣にゆかりのあるひとをお呼びしてはどうか」
と提案しました。
注1 按察使(あぜち)の大納言は別名紅梅大納言といわれている。
柏木の弟になる。
亡き源氏様のお子の夕霧様の奥様の雲井雁様は到仕太政大臣の娘君です。
夫の異腹のお姉さまです。
雲井雁様もお呼びしましょうねと申しました。
それから今上帝様の第二夫人である、新・弘徽殿女御様も夫のお姉さま。
「父君は女出入りの多い人だったからなあ。私の腹違いの兄弟といえば何人いるだろう
か」
と夫は話ました。
あの近江君も呼ばなければいけないかな。と夫は、素っ頓狂な姉君だった異腹の姉妹を
呼ぶかどうかを気にしていました。
「兄が生きていたら」
いつも夫は言います。そう夫の兄は早世した柏木様ですから。
近江の君様もそうでした。夫の腹違いの姉。
「そうだ、玉蔓様。あの方は父が昔頭中将と言われていた時に愛人の夕顔君様の間に出
きたお子だ。」
はっとはしましたが、私も夫もあまりこだわらないことは似ています。
「ああ、あなたには悪かったかな」
昔私が髭黒のお父様と弟と母と一緒に住んでいた時に、新しく父の妻となった方です。
そういえばここは玉蔓様のご実家になるのだわと思いました。
今は亡き父の家を預かり、私の実の弟の太郎君、次郎君、そして亡き父との間に出来た
三郎君を立派な宮仕え人として育て上げた人・・・でも何かわだかまりはあります。
私も娘たちの世話などで時々宮中に参上します。その時内侍で使えている玉蔓様とお会
いすることもありますし時々は言葉を交わしていました。
おもてなししなくては、と私はお答えしました。
「玉蔓様もお喜びしますわ。あなたのお父様は玉蔓様のお父様ですから。」
夫は嬉しそうでした。
亡き舅の命日で皆様が集まった後、玉蔓様としみじみとお話できました。
【玉蔓にとって亡き父の到仕太政大臣(昔頭の中将といわれていた)の葬儀の夜、しみ
じみと、真木柱と語り合った会話から】
・
【玉蔓と真木柱の会話から 玉蔓の話】
真木柱様、この前はお父様のご命日にお呼びしてくださりありがとうございます。
初めてでした。お父様のご実家、あなたと紅梅中納言様の継いでいる私の実家がここなん
だわと感慨深いものでした。
私があなたの実のお父様の髭黒大将様と結婚したこと、そのために、あなたのお母様が
髭黒大将様と離婚されて、そして実のお母様がお母様の実家に帰された時はこだわってい
ました。心から済まないことをしたと思ったのです。
当時お母様お父様をまだ幼いあなたからとったように、お父様の後妻に入った私をさぞ
かし御恨みになっていたのではと危惧していましたが、先日の亡き父の命日の法会に招い
てくださったのは嬉しかったです。
もちろんあなた様が今まで宮中でもお話してくださった時は嬉しかったのですよ。
こうして不思議な縁で、私の異腹の弟の按察使(あぜち)の大納言の奥様になられたとい
う不思議な運命を感じておりますし、そしてお二人がとてもお幸せそうで心から安心いた
しました。
【真木柱と玉蔓との会話から 真木柱の話】
玉蔓様、このたびは本当にお忙しい合間をぬって参列してくださってありがとうござい
ます。
玉蔓様のことは、もう何も恨みなどいたしておりません。むしろもっとお話したかった
のです。
私と玉蔓様は夫の紅梅中納言にいわせると
「血がつながってないのに、本当にあなたと玉蔓の姉は性格がよく似ている」
といいます。
私もこだわらないし、割にさっぱりとした性格ですが、玉蔓様はいかがでしょうか。
またいつか心おきなくお話したいところですがお互い家庭持ち、しかも年頃の娘や息子を
もつと何かと気苦労が耐えないのはお互いですね。せっかくだから夜中まで語り合いまし
ょうよ。
実は私は玉蔓様と一緒に暮らしたかったのですね。病気の母さえしっかりしておれば。
というのも、思春期の私、やはり好奇心にかられて、どういう方がいらっしゃるのかと実
はあなた様の髭黒の父、私の元実家に行ったことがあるのです。
あなた様の後ろ姿・・素敵でした。もちろんお顔立ちも素敵なお方でしたけど、あの博
多帯をしっかりと締めた姿に、これなら弟と父を任せられると思いました。今だからそう
思うのですが。
【真木柱と玉蔓との会話から 玉蔓の話】
ありがとう、そこまで気を使っていただき。博多帯は九州の私の育った豊後のそばです
ので一番なじめる帯でした。
私も、九州から出て来て、源氏様の六条院で素性を明かされずに源氏さまの寵愛を受け
ていたときもありましたが、何かうっとうしい・・・といえば失礼かも知れません。自立
したかったのです。
あの源氏さまの所で養女として扱われた私を
「まるで御伽噺だ。」
と噂されていますことを知っていました。まったく孤児同様の私が九州から出てきて、
突然お姫様のように扱われていたのですから。でも。何かそぐわなかったです。
髭黒大将様と結婚が決まり、あなたの実家に行くときもできるだけ目立たぬように、色
無地を着こんでいったのですが、それでもあの源氏様の目に留まり、
「結婚するからにはもっと豪華なものを、帯も格があるから(着物用語2)」
と西陣の唐織(着物用語1)の袋帯(着物用語2)を結わせられたのですね。
でも私は何故かしっくりしませんでした。家庭の夫人になる決意をしていた気持ちが揺
らぎました。
と、途中で呉服屋が目につきました。
「少しお待ちください」
侍従にきつく言って、そこに入りました。
「この帯を変えたいのです」
呉服屋は驚いたようです。
博多帯(着物用語3)がいい。その時とっさにそう思ったのです。店頭の飾っている、もう、かがって
いた白の博多、模様が独鈷(とっこ)赤い博多帯、これを取って、すぐに買い、そこで西
陣の袋帯を解いて、きゅっと博多帯に締め変えました。
その時のきゅっという博多帯特有の音、これでもう私はあのお姫様のような源氏さまと
の生活から、あなたはいないけど、あなたのお父様と弟君がいらっしゃる家の主婦になろ
うと決意できたような気がするのです。
博多帯を覚えてくださったのですね。
あの音、きゅっという音は私のその後の励ましの音になりました。
もう源氏さまからの綺麗なお衣装は取っておこう、帯も取っておこう。宮廷出仕の衣装
にしよう、ここでは博多帯で通そう。とあなたの家庭に入り思いました。
でもね。気苦労は耐えませんでしたねえ・・・
人の噂は消えません。
源氏様と暮らしていた時は、養女としてでなく、いつしか愛人としてではないかと噂さ
れていましたし、髭黒様に嫁いだ時はあなたやあなたのお母様を追い出したといわれまし
たし、いざ宮使えに出てみても、田舎ものなのねえ、と古女房が口をはさみますしねえ。
いつの間にかこんなに愚痴っぽくなったのでしょうねえ。
【真木柱と玉蔓の会話から 真木柱の話】
玉蔓様、そうなんですか・・・でも素敵なお話ではありませんか。今お姫様とか、御
伽噺といわれたあなた様がうちに来る時に袋帯を、仕事しやすい博多帯(着物用語)に変
えたお話を聞いて、その覚悟に驚きました。
【真木柱と玉蔓の会話から 玉蔓の話】
本当に、一度じっくりあなた様とお話したかったのです。
私の胃腹弟の紅梅大納言さまもあなたが素晴らしい妻だと、宮中でいつも話しておりま
すよ。私はずっと宮仕えなのでよくあなたのご主人様ともお話しますが。
愚痴っぽくなりますけどいいでしょうか?
真木柱様、宮仕えをしておりますとどうしても人の目も気になります。
特に私は、早くして夫の髭黒大将をなくしてしまいました。あなたのお父様ですね。や
はり男主人がいない家は大変です。
宮仕えと家の切り盛りと・・・
そうでした、こんな私、あなたのお父様を取った形になったのに、髭黒様の葬儀にあ
なたはすぐに駆けつけて下さり、未亡人になった私と一緒に泣いてくださいました。あの
涙でわだかまりすら取れた気がします。
その後も私は気が弱くなってしまって・・やはりもともと豊後で乳母に育てられて、
しかも都で亡き源氏さまには可愛がられていたけど、世間知らずというか、この皇族とか
貴族のしきたりとかに疎いまま内侍(女官の一番上)になったり、貴族の妻になったりと
いきなり一杯身に起こり、たよりの夫も亡くなり、父方実家といってもあまり知らず、ど
うしようかと毎日孤軍奮闘していたような気がします。特に私は愚痴をこぼすのはあまり
好きでないたちなので・・
あなたは優しい方ですね。
今、あなたが父方実家(亡き到仕太政大臣家、昔の頭の中将で、この頭の中将と、夕顔
の君の間の子が玉蔓)にとついで、本当に不思議な縁ですし、そして快く受け入れてくだ
さる肝要さに心から嬉しく思います。
こんな私が、昔々ですが、あなたとあなたのお母様を、髭黒のお父様のおうちから追い出
すような格好になってしまって・・・最近涙もろくなりましたのでこれ以上いえませんが・・
【真木柱と玉蔓との会話から 真木柱の話】
玉蔓様、あまり考え込まないでくださいな。私のことを自慢するようで悪いのですが、私
は割りとさっぱりしてて、あまり物事を考えないたちになったのですね、父の髭黒大将に
似ているんだと言われますよ。
私も何度も結婚を繰り返したり、家を移ったりしてるうちに
「なんでも運命は避けられないならそこで楽しく過ごそう」
となってしまったようなんです。
それも母の実家の式部卿宮の家で祖母と祖父が
「あなたが帰ってきてくれて嬉しいよ」
と孫の私を可愛がってくれたこともありますし、特に祖父が
「真木柱。いろいろな運命があるんだよ。それにくよくよしても仕方ないだろう。その場
その場を、ああ、こういこともあるんだと今日一日笑ってすごせばいいんだよ」
楽天的な祖父母が私の
「生来の物事にあまりこだわらない性格」
を伸ばしてくれた気がします。
私も母と一緒に昔の髭黒大将の父の家を出される時は、実は複雑な気持ちでした。母は
確かに精神に変調をきたしており、母方の祖母と祖父から
「真木柱、あなたは髭黒大将のお父様と一緒に住んで、新しいお母様と仲良くして、こち
らの姫として宮中に出たり、結婚するほうがいいのではないか」
とも言われました。
でも病気の母を放っておけなかったのです。
その後母は死にましたし、父も早世しましたし、後はじめての夫の蛍兵部卿様も、年が離
れてなかなかなじめませんでした。でも
「この場でその時を楽しめばいい」
でした。
私も玉蔓様のご影響で博多帯をつけるようになりました。難しいですね。はじめは硬い
しきゅきゅきゅっと結べないのにだんだんと体になじみ、結びやすくなるんですね。
私も始めはかたくなな、まるでおろしたての博多帯のように堅い少女だったと思うので
す。でも博多帯は何度も何度も苦しみながらでも結ぶと体になじんできますね。しかも夏
でも冬でも結べるので重宝しています。私も何度も何度もいろいろなことを経験するたび
に、堅い帯がまた締めやすくなるんだと思いました、それで笑って過ごせるようになった
のです。
苦労を九州からしておいでになった玉蔓様に生意気なことを言って申し訳ありません。
うちの娘も博多帯を結ばせていますが、キュウキュウという音だけでなかなか上手く結
べないわと大騒ぎしています。
もう夜も更けました。玉蔓様は明日も宮中のお仕事があるのでしょう?だから早くお休
みくださいね。今日玉蔓様とお話できて嬉しかったです。
【真木柱と玉蔓との会話から 玉蔓の話】
ありがとうございます。真木柱様、昔ははつらつとしてた私なのに・・・どうしてこ
んなに気弱になったのでしょうね。ただ私の大好きな博多帯をあなたも締めてくださり、
感謝します。
あなたのお話で強くなれそうです。思えばこの十数年、周りが変わりすぎて自分が見え
なかったまま走っていた気がします。
九州の豊後からの脱出、源氏様のもとで早く貴婦人になろうという勉強、髭黒様との結
婚で早くいい奥様になろうという気持ち。宮中に出仕して内侍として早く宮中所作を習お
うという気持ち・・
またこちらに寄らせてくださいな。私もまた実家の髭黒邸に戻るとき、そここそあなた
の実家なのですから是非おいでくださいな。
夜も更けましたね、今日はこちらで泊まらせてくださりありがとうございます。ではお
休みなさい。
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○着物用語1 唐織
唐織(からおり)とは、もともとは中国から渡来した織物のことをいっていましたが、
16世紀頃に中国の技法を取り入れて西陣(にしじん)で織り始められたものも含めて、
豪華絢爛な色模様を織り出した絹織物のことをいいます。綾織地の上にさらに多彩な色糸
で柄を刺繍のような縫いとりで織り出したもので、繍(ぬいとり)織とも呼ばれています。
○着物用語2 帯の格と結び方
丸帯
華やかな中にも格を感じさせるものが多い一番格の高い帯です。
帯の中では一番格が高いもの。広帯とも呼ばれる。花嫁衣装、本振袖、黒留袖などに用いいます
。表裏に、上向きの柄がある。
袋帯 丸帯の次の格を持ちます。
金銀が多く入ったものは留袖などに使われます。
本来袋状に織られているもの(本袋帯)をいいました。
この礼装の結び方は二重太鼓に代表されます。
名古屋帯
代表的な結び方はお太鼓結びです。
九寸名古屋とも呼ばれ、略礼装に用いられる織のものから、
外出着用や普段着の染めのものまで、広い範囲に用います。
○着物用語2 袋帯
女性用では、幅はおおよそ30pほど長さは4m前後です。
丸帯に代って礼装用の帯の代名詞となっています。
礼装、准礼装では二重太鼓という結び方をします。
○着物用語3 博多帯とは、福岡県の博多で生産される博多織の帯のことをいいます。
仏具の独鈷(とっこ)や華皿模様などを文様化した独鈷華皿(とっこはなざら)という独
特の柄を経糸(たていと)によって織り出したもので、固く締まってもしなやかな地合い
が特徴です。女物の単帯や男物の角帯として有名です。