【エッセイ 2002年初春 40代からのおしゃれ ボリュームストールの魔力】
いつのシーズンだったかパシュミナストールが大流行した年は記憶してる。本当に
みなが2万から3万のパシュミナ素材だったかは疑問として、とある雑誌では、読者集
合写真のところに、みなピンクとか紫とか、色とりどりのパシュミナとエルメスバッ
クをもっていた時代もあったと思う。それもみな女優巻き。
パシュミナおよびパシュミナに似た薄手ストールは、私も、1枚買った。紫である
が、今年はまだ出番がない。いかにも「あの時代に買った」という感じだから。いわ
ゆるカラフルな色の薄めストールである。まだ偽造品も沢山出回ってる。
昨年はフェイクファーで代え襟とか、小さな小型マフラーを作ったし、一昨年はラ
メ入りのマフラーを手編みしてつけていた。それなりにマイブームであった。
今年は世間ではウールやアクリルの編みのマフラーが流行っている。昔はよく手編
みで作ったもの。自分で編んだものを含め、10本以上もってるのでこれも活用してた
が、なんとなく流行を追ってますという感じになる。しかもやはりウールで長めで、
フリンジ付きは、今の年齢ではカジュアルすぎる。
フェイクファーマフラーも、あれだけ作って昨年はつけたのだが可愛らしすぎて、
なんだか今年はまだつける気にならない。昨年はテイペットも作ってつけたが・・・
今年はチェックでウール地の幅30から45センチの小さな小型マフラーは愛用してる。
帽子とセットで綺麗な色のチェック小型ウールマフラーはアクセントになるし今期も
活用してるが、これもまったくの防寒というより、アクセサリーである。
後、ストールももっているが、ぶ厚くはない模様入りの織りであるし秋には使えた
がこれも帽子などとのセットアクセサリーであった。
で、ある年末の寒い日に、衣料品も売ってるスーパーで、黒のアクリルのかなりぶ
厚めの、まったく黒のストールを買った。フリンジはついてるし、あまりも寒かった
から。
さっそく巻いた。暖かい。そしてボリュームがある。黒を選んで正解だった。ぶ厚
めのアースカラー、というかベーシックカラーのアクリルとかウールの無地ストール。
使えるではないか。
というのもこれはカーデイガン代わりになる。アウター代わりになる。これは発見
であった。
しかしなかなか今、「厚めで、ベーシックカラーでしかも無地」で長さ180センチ
以上幅最低70センチはなかなか売ってない。確かにかなり分厚いものである。ハンガー
に吊るすと服一枚分くらいはある。
では自分で作るか・・今のフリースはだいたい布屋さんでは幅150センチである。
年末、オフホワイトのフリースを布屋さんで買った。オフホワイトで幅はもともと
150センチだからこれを長いほうにできないかと。70センチほど買ってストール代わ
りを考えた。
フリースはもともとほつれないし崩れない繊維だが、まわりは1度手縫いした後、
やはり手縫いではおかしいなと、ミシンでずっとかがった。150かける2は直線縫いで
もやはり大変だった。が、作ってつけてみても可愛いし暖かいが短い。肩掛けには出
来るし綺麗だが。フリンジがないと、どうしても自分のイメージに合わない。
後着物を整理してると、ウールの模様編みの白とかピンクのストールが出てきたが
やはり、通勤にはちょっと模様が華やかすぎる。しかし春に近くなったらつけよう。
フリンジは必要だなあ。それに180センチ以上はどうしても必要だなと実感してま
たお正月あけにそこに行くと、アクリルでもアンゴラにそっくりで定価の1/5に下げ
られた、サンドベージュのストールがある。それと薄いベビーピンクと。これはベー
ジュの話に書いたが、意外とこの「売れ残ったような」地味ベージュ、サンドベージュ
にも見えるし、カーキを薄めたようにも見える地味ベージュは顔うつりがいいし、20
0センチの長さで軽いし暖かいし、ボリュームがある。
結局それを買い、今外出用通勤用ボリュームストールは年末の黒と正月明けにかっ
たサンドベージュの2枚になってる。
なかなかないベーシックカラーのボリュームストール。しかし包み込まれたような
暖かさと、カーデイガン代わりになる存在感がある。
昔映画にしろ1970年もののコミックにしろ「お母さん」キャラクターの人はフリン
ジがついたそういったボリュームストールを肩掛けにして家の家事をしていたりお茶
をついだりしていた。薄手のストールにないイメージは「大人の女がつけるもの、地
に脚がついた女のつけるもの、家ではらりと羽織るもの」であった。
結局家庭用がほしく、昨日「あの」ベビーピンクのストールはないかと探しにいっ
たがなかった。
でももう一枚家用のボリュームストールが欲しい。布屋さん、その他を探した。し
かしなかなか無地で、しかもある程度安価（家用ゆえ）で180センチ以上で・・・の
条件を満たしてくれるものはない。2時間ほど探し回った。
作るにしろ、150センチのフリースではやはり今ひとつである。結局特売のすでに
作ってる、180センチ以上の長さの安価なフリースのストールを買った。これは家で
しか使えないが・・
何故今年は厚めストールをマイブームにしてしまったか不明だ。
要するに包み込まれるような暖かさがあるからだろうか。そういったぶ厚めストー
ルを首に回すと、郷愁が漂ってくる。
私もだれかに包み込まれたいのかは別として・・・
エッセイ 2002年厳寒 40代からのおしゃれ 新しいストールの使い方 繰り返しも可能だ。
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