【口蓋扁桃の一側性肥大】
大人も子供もけっこう扁桃腺、つまりこの場合口の中にあるので口蓋扁桃で生まれつ
き、まったく左右同じ大きさではない人は多いです。何も症状がなくても左右不対象
の方はけっこういます。
口蓋扁桃肥大も参考にしてください。
たまたま口の中をのぞいて今まで気がつかなかったけど、気づいて来られる方も多い
です。口蓋扁桃腺が腫れるというのは、ここでは炎症のことを指すことが多いので『
肥大する』という言い方にします。
この一側性肥大が生まれつきあって、それにたまたま気づいて来る場合はけっこうあ
ります。なにげなく子供の喉を見て見たら片方だけ大きい。ガンでないかとあわてて
来られる方がいます。
その方のお話を聞くと、今までのぞいて見たこともないが、たまたま
お子さんの喉が痛いというので、よく見て見たら左のほうが右より大きいと心配
なさる親御さんがいるようです。
しかしながら、もともとそういうこと（片方肥大）はなかった、両方小さかったのに
最近一側だけ肥大してきた場合、扁桃の腫瘍がまったく考えられないとはいえません。
まず良性にしろ悪性にしろ、急激な一側性の肥大変化とかしかも肥大した部分が色と
か組織の様子が回りの扁桃とあきらかに違う場合は腫瘍を考えます。
これも結局は組織検査を見て、良性か悪性かの判断をしますし、
悪性腫瘍だからこうなるという症状は初期にはあまりないと思っていいと思います。
『見た目に前よりかなり大きくなっている』『前と違う形になっているしそこに何か
がふくれてできている』だけの場合が多いようです。
もちろん特殊な腫瘍なら、まわりの扁桃組織とあきらかに違うものが出来ることで
来られますが。絶対にそうとも限りません。
ですから、たまたま偶然に一側性の生まれつきの肥大を発見したかあるいは本当に腫
瘍なのか、診察しないと解らないのです。
一度耳鼻科に行ったほうが安心と思っています。見た目でかなり腫瘍か、そうでない
かも耳鼻科診療医としては鑑別が可能ですから。
もし摘出したほうがいいと判断した場合は口蓋扁桃腺摘出手術に準じることが多いのです。
ただ口蓋扁桃腺の片方肥大以外の形のバリエーションにあるように形はいろいろです。
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