トップページへ戻る【食道周囲炎】 これも特に食道異物の後に発展する可能性のある疾患として重要です。 咽後膿瘍、扁桃周囲膿瘍、化膿性食道炎などが食道周囲の疎結組織に波及し生じま す。また食道鏡による損傷、異物、腐食剤を自殺あるいは事故で誤えんした時に食道 に穴があいて（食道穿孔）そこから起こり、むしろ外科的手術療法を必要とすること もあります。、毒性薬物などの誤飲（洗剤、漂白剤）自殺目的など、 食道異物疑いも参考にしてください。 頸部では食道周囲炎はえんげ痛、えんげ困難、頸部腫脹、運動障害、発熱。 胸部では縦隔洞炎と同じ悪寒戦慄、高熱、胸骨後方疼痛、えんげ困難。 いずれにしろ早期に適切な処置をしないと敗血症となり死の転機を取る場合すらあ ります、まず皮下気腫を認めます。 食道鏡で発赤、腫脹、穿孔、潰瘍、膿汁を認め、ＣＴでは炎症や気腫広がりが把握 可能です。 強力な抗生物質投与、入院、絶食と中心静脈栄養、全身管理、外科的な早期の穿 孔部位の縫合手術。不可能なら十分なドレナージ。ドレナージは穿孔部位や病変部位 で頸部か胸部かも選択。 いずれにしろ穿孔部位の閉鎖をいつかはしないといけません。