【クラミジア肺炎、Chlamydia Pneumoniae、乳幼児のChlamydia trachomatis 】
Chlamydia Pneumoniae(こっちを主にクラミジア肺炎といいます)と
Chlamydia trachomatis(性器クラミジア感染症)・・・・・・性行為感染、
Chlamydia psittaci(オウム病) があります。
〇まずクラミジア肺炎、つまり、Chlamydia Pneumoniaeを書いておきます。
（なお、同じくクラミジアでも別個の
性病になるChlamydia trachomatis(性器クラミジア感染症)は性行為感染に
鳥の感染になるChlamydia psittaci(オウム病)はオウム病に書いています。）
〇ただここでは一緒に、妊婦Chlamydia trachomatis(性器クラミジア感染症)から産
道感染で新生児が肺炎になる場合も入れておきます。
Chlamydia trachomatis(性器クラミジア感染症)の妊婦から生まれた新生児は産道
感染で感染します。（その母が出生した乳幼児に限られますが）クラミジア子宮頸管
炎の母から感染し、分娩後、高率に新生児、乳児感染を起こします。肺炎になります。
しかし肺炎までなる例は成人ではきわめて稀です。ただ性器クラミジア感染に書いた
ように（性行為感染症）、成人でもChlamydia trachomatis(性器クラミジア感染症)
の呼吸器系感染はあります。オラールセックスなどの後約３ー４週間後に無熱、咳嗽
など。そして咽喉頭炎の形を取ります。
産道感染の子供なら呼吸困難、結膜炎などがあります。
〇クラミジア肺炎、つまり、Chlamydia Pneumoniaeは飛沫感染で、風邪症候群やそ
の他の飛沫感染とおなじく相手（感染者）の咳に含まれるクラミジアによります。約
３ー４週間後の潜伏期の後微熱、乾性咳嗽、鼻汁、咽頭痛、軽症ですが、特に最近幼
少時に注目されていること、後基礎疾患を要する老人には特に重症者もいます。
今増えつつあり、市中肺炎患者の一割がそうでないかと言われています。
乾いた咳で長引く場合、またレントゲンでも典型的な陰影がない場合（時に重症でび
まん性の肺陰影はありますが）クラミジア肺炎を疑う必要性もそろそろ増えつつあり
ます。
特に他の細菌性などの肺炎や気管支炎で効果があるので、まずファーストチョイスの
ベータ・ラクタマーゼ阻害剤（ペニシリン系、セフェム系）に効果が全然ない例です。
・・・・
診断はどちらとも
１、病原体検出 患者検体からの分離依頼、ＰＣＲ（ポリメラーゼ連鎖反応），
抗原検査（ＦＡ，ＥＬＩＳＡ）
２、血清検査 ＦＡ，ＥＬＩＳＡ
３、血液一般、ＣＲＰ
４、 胸部レントゲン
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確定診断のポイントは
１、Chlamydia trachomatis(性器クラミジア感染症)の妊婦から生まれた新生児の産
道感染のよるChlamydia trachomatis肺炎
新生児、乳児肺炎で無熱肺炎、びまん性の間質性陰影、母の婦人科的検査（母がすで
にChlamydia trachomatis感染、性器クラミジア感染症にかかってるという証明）
２、 クラミジア肺炎、つまり、Chlamydia Pneumoniae肺炎
長引く乾性咳嗽、βラクタム系抗生物質が無効。
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治療
１、Chlamydia trachomatis肺炎
新生児、乳児へはエリスロマイシン点滴静注。
２、クラミジア肺炎、つまり、Chlamydia Pneumoniae肺炎
中等度や重症者ではテトラサイクリン系静脈注射。
軽症ではテトラサイクリン系、ニューマクロライド系、ニューキノロン系の抗生物質
の内服。
どちらも10から14日間必要。
３ 妊婦のChlamydia trachomatisが判明したらマクロライド系。（１４日間）
また妊婦の場合パートナーも性感染を起こしてる可能性もあり、その治療も一緒に行
うことは必要である。
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