【漏斗胸 鳩胸、漏斗胸など、胸郭の外見上の異常】
外見上あきらかに胸郭全体の変形を伴っている場合2種類あります。鳩胸と漏斗胸です。
ここでは漏斗胸を書いておきます。
よくアデノイド肥大などに胸郭異常を呈する場合もありますが、これを漏斗胸という
かどうかはいろいろあります。漏斗胸というより『アデノイド肥大からくる胸郭異常』
と私は読んでいます。
漏斗胸とは・・・
外見上あきらかに胸郭全体が変形、特に胸の前面がへこんだような形。
脊椎、肋骨、肋軟骨、胸骨柄部、剣状突起部異常がある。
成因として遺伝的要素が大きい。
我が国では0.2-0.4パーセント、 男性(男児)に多い。1-2歳で著名な場合が多い。
診断は
１、上気道感染の既往を有する場合が多い。
よくアデノイド肥大などに胸郭異常を呈する場合もありますが、これを漏斗胸という
かどうかはいろいろあります。漏斗胸というより『アデノイド肥大からくる胸郭異常』
と私は読んでいます。
幼少時に多く学童期には無症状の上気道感染。
２、胸郭変形による心肺性症状と内向的性性格形成がある。
心肺性症状
呼吸促進、動悸、易疲労性、頭痛など。
内向的性格
人前で裸になることを嫌う、それを年齢が進むにつれて気にして内向的になりやすい。
胸部レントゲンで肋骨は脊椎に向かって陥凹してることが多い。心臓や呼吸検査で異
常を呈する場合もある。
しかし症状のないものもある。
治療は
１、症状のない場合は経過観察。予後はいい。３歳までで自然治癒が多い。
２、風邪などをひきやすい。呼吸器疾患に注意。
３、心肺機能低下や症状有りの場合は外科あるいは形成外科的手術。就学前児から小
学校低学年で行うことが多い。全身麻酔。胸骨翻転術、肋骨挙上術など外科あるいは
形成外科的手腕が必要。この手術の予後は非常によく、発育を促進させ、再発は見ら
れず、肺や心臓への負担の軽快になる。外交的になる（術前に本人が気にする場合か
らの負担も軽くなるので）
程度の重い場合、１、２歳からずっと専門医での経過観察が必要である。
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