ドーピングについての部屋に戻る【ドーピングとアレルギー性鼻炎その１ 医療機関での治療とそこで出す医療用薬品の注意】 ますアレルギー性鼻炎（花粉症など）の治療はアレルギー性鼻炎の治療一般、 アレルギー性鼻炎、症状の前に早めに治療をからお読みください。 花粉症をもつ選手の花粉症対策も参考にしてください。 Ａ）医療機関で行うもの。 １、薬物（医療用薬品・・・医師の許可が必要な薬、市販薬でない。） １−（１）服用する薬 抗アレルギー剤、抗ヒスタミン剤、副腎皮質ステロイド（グルココルチコイド、副腎皮質ステロイド） が入ったもの。 漢方薬。 １−（２）点鼻薬 血管収縮剤、抗アレルギー剤点鼻薬、 副腎皮質ステロイド（グルココルチコイド、副腎皮質ステロイド）点鼻薬 １−（３）注射 特異的減感作療法 ヒスタグロビン 非特異的減感作療法（ブロンカズマ・ベルナなど） 副腎皮質ステロイドの注射 ２、手術 ３、外来通院と耳鼻科処置 などがあります。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ Ａ）医療機関で行うもの。 １、医療機関で投薬 これから書き加えていきますが、まず、これらの中で １、医療機関で投薬、あるいは注射されるものから書いておきます。市販薬はまた後日書きます。 まず医療機関の場合、問題は漢方薬と、副腎皮質ホルモンの局所、服薬、投与です。 〇まず漢方には場合によって小青竜湯や葛根湯などにはマオウが入り、マオウは禁止 されてる薬です。ですから漢方薬がすべて悪いというわけでなく、これは主治医の先 生と漢方薬の内容を確かめてからにしましょう。 なお、競技会の後の検査では、風邪の薬の成分が対象になります。またコーチやこの事に詳しいチームドクターなどに相談ください。花粉症をもつ選手の花粉症対策も
1週間以内に競技会があるときは風邪薬に気をつけて。 試合の1週間以上前なら風邪薬の中の成分、つまりマオウは代謝されますので 大丈夫でしょう。競技1週間前にマオウに対しては対処します。
抜き打ちドーピング検査の時はこれらの風邪薬成分は対象になりませんので、 そこは留意してください。興奮剤も参考にしてください。 〇また副腎皮質ステロイド（ステロイド、グルココルチコイド）にもいろいろあって、 ドーピング禁止の場合は『全身投与』が禁止されています。 鼻炎の場合、点鼻薬と眼科用点眼は許可できるもの、これは使用してる場合で、 事前にチームドクターが、競技開始前に当該医事責任者に申告書を提示する義務が あります。だから副腎皮質ホルモン入りの点鼻薬や点眼薬を使っている場合は、 チームドクターに申告して、きちんとした手続きを踏めば試合中でも ステロイド入り点鼻薬は許可可能です。 しかし鼻が詰まるからといって、血管収縮性点鼻薬の常用は関心しません。依存連用 になります。 できたら点鼻薬も抗アレルギー剤系か、許可を踏んだ上で、競技中でも、ステロイド入りの点鼻薬を 望みます。 全身の副腎皮質ステロイド、ホルモン（グルココルチコイド、ステロイド）は許可されてないものです。 特に問題は１−（１）の中のステロイドが入った内服のセレスタミンです。これは なるべくスポーツをする場合抜き打ちドーピングがあるので、その場合に気をつけて ください。 ただこれは血中濃度も下がるし、一時的に投与されている場合もありますが、 ずっと使って、そのままドーピング検査に望むと、 セレスタミンはグルココルチコイド、コルチコステロイド(副腎皮質ホルモン）として 陽性になるので、試合などや競技会の前には使わない方がいいでしょう。 1週間前くらいから飲まない方がいいとされています。 それともう一つは１−（３）注射の全身の副腎皮質ホルモン（グルココルチコイド、副腎皮質 ステロイド）です。 これは耳鼻科学会でもアレルギー学会でも承認されてないだけでなく、ステロイドが 体内に長く持続して残ります。代謝が飲み薬より悪いものです。 おそらく一定の期間は陽性になるでしょう。 この場合打った医師にも問題はありますが、もともとあまり 感心しない注射です。たった一本で、花粉症がシーズンはなくなるという甘い言葉は、 まず副作用もさることながら、副腎皮質ステロイド注射は、ドーピング陽性になる危険も はらんでいます。 耳鼻科で留意する副腎皮質ステロイド（コルチコステロイド、グルココルチコイド）も参考にしてください。 抗アレルギー剤、抗ヒスタミン剤の飲み薬と点鼻薬はドーピング対象になりません。 しかし副作用として眠気があったらドーピングとまた違った意味で苦労します。眠気 の強い選手は早期から比較的眠気の少ない抗アレルギー剤飲み薬と点鼻薬でコントロー ルしましょう。 ペミラストン、リザベン（酸性抗アレルギー剤、酸性化学伝達性物質遊離抑制剤）などは 同じ抗アレルギー剤でも、塩基性抗アレルギー剤や抗ヒスタミン剤と違って眠気は すくないし、また服用可能な薬です。 対象薬ではないけど、非常に眠いからと言って飲むのを躊躇される方がいます。 最近では眠気の少ない抗アレルギー剤が随分開発されていますので先生と相談して ください。 後、特異的減感作療法 ヒスタグロビン 非特異的減感作療法（ブロンカズマ・ベルナなど） はドーピング対象にはなりません。 またどうしてもという場合は手術を考慮していいと思います。ここまでは医療機関に 通院してる場合です。また２，３,Ｂも加えておきます。
参考にしてください。
アレルギー性鼻炎と漢方治療
アレルギー性鼻炎 グルココルチコイド（副腎皮質ステロイド）ステロイド注射
点鼻薬種類
セレスタミンに一部ドーピングのために禁止もしくは許可が必要な治療を書いておきました。