【単純ヘルペスその２、性器ヘルペスウイルス感染症 Herpes simplex virus(HSV) type１またはtype２】
ヘルペスウイルスには単純ヘルペスウイルスと帯状疱疹（水痘）ヘルペスウイルスが
あることはヘルペスの２種類で書いたのですが、この性器ヘルペスは単純ヘルペスウイルスHerpes simpl
ex virus(HSV)ですが、１型と２型があります。また性行為感染も参考に。
Herpes simplex virus type１またはtype２です。(ＨＳＶ−１，ＨＳＶ−２）
口の周辺のヘルペスはHerpes simplex virus type１、単純ヘルペスといわれて１型
の場合性行為とまったく関係なく口や口唇にできます。
ただキスなどで相手が口に１型をもっていた時に接触感染することはあります。
ただ性行為によって１型でもオーラルセックスなどでパードナーの外性器から１型が
口にうつることはあります。その口の１型単純ヘルペスウイルスを、また別パートナー
の生殖器に感染させることもあります。
１型は口ー口、口ー性器、性器−口という感染経路が多いようですが、性器−性器経
路もあります。１型は、感染経路もいろいろありますので、口唇の単純ヘルペス（１
型）にありますようにかならずしも性行為などと関係なく罹患もあります。
ヘルペスの種類や単純ヘルペスに書いてあるように口の単純ヘルペス１型が潜伏して、
普通は症状なしでも、再活性化して、口に口唇ヘルペスとして出てくることもありま
す。
２型は主に性行為感染によって、相手の外性器から接触感染して、性器から性器への
感染がほとんどです。
生殖器での単純ヘルペスの再発は主に２型に多く、神経節に潜んで、再発を繰り返す
ことがあります。
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この場合、性行為感染によって外性器中心に感染が起こる場合を書いておきます。上
の１型２型は、どちらにかかったから、出てくる症状が変わってくるということはほ
とんどなく、症状はほぼ同じです。
〇まず潜伏再発から書いておきます。潜伏する場合で再発の場合、１型なら口および
口唇周辺に潜伏再発することは単純ヘルペスで書いています。
性器の再発型です性器の繰り返し型は２型に多いのです（が、１型にもあるとはされ
ています）。腰仙神経節に潜み、そこの知覚神経を通り、男性なら性器の初発部位の
近くに病変を形成、女性なら外陰部や臀部に水疱または潰瘍が起こります。潜伏して
るウイルスの再活性化といいます。また男性で１週間女性で２−４週間で自然に治っ
ていくけど、また再発します。（疲労や刺激や、女性なら月経など）この一度潜伏し
たウイルスを根本的に治癒して、二度と再発型単純ヘルペスにかからないようにする
のは今は出来ないとされています。あくまで再発したときは初感染と同じく対症療法
です。
ただ病原性は再発といえ、ウイルスが再活性化していてありますので、１型であれ２
型であれ、感染能力はあります。その場合は性的接触は初感染の時と同様に避けるよ
うにした方がいいでしょう。
〇初感染です。性的感染で移ります。この症状は１型２型は性器での症状で区別は解
りません。
男性では２−１０日潜伏期後に外性器に陰茎包皮の小さな水疱と有痛性の浅い潰瘍が
あります。後、微熱、ソケイリンパ節有痛性肥大など。
女性では２−１０日潜伏期後で外陰部に多発性、浅い潰瘍、水疱状病変、ソケイリン
パ節腫脹があります。圧痛。微熱など。
ただ１−２週間で自然治癒していくけど、ウイルス（主に２型なら性器、１型なら口
唇）が神経節に移動、潜伏して、上の再発型に移行することも珍しくありません。
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確定診断は男性は症状、所見および、直接蛍光抗体法でＨＳＶ抗原検出のときは確定
できるが、この感度は高くなく、疑陽性も半数ほどあります。男性で血清反応のみ陽
性は除外であくまで局所の病変もあるかにもよります。
女性は病変部からHSV抗原の検出です（蛍光抗体法や酵素抗体法）血清抗体による診
断は難しいとされています。
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治療は男性は抗ＨＳＶ薬中心。アシクロビル（ゾビラックス）５−１０日投与とビダ
ラビン軟膏もしくはアシクロビル軟膏の塗布、
女性は同じくアシクロビル（ゾビラックス）５−１０日投与とビダラビン軟膏もしく
はアシクロビル軟膏の塗布、
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特に男性は再発して数カ月の間繰り返すこともあり、たとえ皮膚病変が消えてもＨＳ
Ｖ排泄の可能性があるので完全でないが治癒直後もコンドームを使っての性行為を行
うこと。
女性は母子感染があります。このため女性で妊婦さんがＨＳＶに罹患して、出産前に
病変が有る場合（性器ヘルペス）は帝王切開になります。ただ病変がないと普通分娩
になりますので、だから女性は妊娠出産のときに必ず経過観察が必要になります。母
が一度性器で再発性のＨＳＶ（特にＨＳＶ−２）に罹患既往があったり、配偶者に性
器ＨＳＶ再発がある場合は新生児にも感染してないと限らないので十分な経過を見る
ことが必要です。
また口内炎、咽頭炎を起こすことは性行為感染で書きました。あるいは免疫不全の人
は重症化しやすく無菌性髄膜炎の報告もあります。重症者には注射のＨＳＶ薬で治療
することもあります。
１型が耳鼻科で扱う主なものですが、２型、あるいは１型２型ともありうるＨＳＶ性
器感染と再発を書いておきます。
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