【アレルギー性疾患 数年の私の経験から 鼻や目以外、春以外、杉以外のアレルギー】
これは私の市内に関係しての話ですが。
１、杉花粉症から雑草花粉症への入れ替わり
私は1992年にこの市内に帰り、それから数年は春の杉花粉症の患者さんが多く、皮内
テストでも杉とハウスダストだけ反応という方も多かったですがその96年ごろから少
しずつ変わり、 皮内テストでも杉だけでなくカモガヤとかブタクサが出てきました。
そして春の時もかなりの割合で杉とハウスダストだけからブタクサ、かもがや、杉、
ハウスダストと全部出る人がふえ、過去２年には春でも杉に皮内テストは出ず、ブタ
クサとかカモガヤにだけ出る人が増えています。またよそから転勤して過去花粉症が
あった方（おそらく杉でしょう）でもこちらへきて数年したら草類、カモガヤとブタ
クサに出る場合も増えつつあります。
アレルギー性鼻炎 日本の花粉症の主な原因植物と飛散時期
アレルギー性疾患を起こす物質のさまざまな種類、特徴と共通抗原について
２、季節性がなくなった・・アレルギー性鼻炎 日本の花粉症の主な原因植物と飛散時期
暖冬の影響でしょうか。昔ならカモガヤなら春から初夏から夏、 ブタクサなら秋だっ
たのですが、 もう2月からこの2種類のみ反応してそれで春先、 しばらく安定し夏、
しばらく安定して秋と数回ピークが来る人もいます。 前は春だけだったと言う方も
多いのですが年中なんらかの発作が数カ月に一度起こる方も増えています。ブタクサ
のみがでたからといって必ずしも秋にのみ気をつけたらいいとも限りません。
３、鼻と目だけでなく症状が多彩になった。
３−１ 喉とアレルギー？これも改めての発見ですが、数年前初夏同じ症状の方が続
発しました。前に皮内テストをしてなんらかの花粉症はあるかたでしたが、初夏に喉
のいがいがが治らない、内科にいっても治らない、喉だけがいがいがする。この時は
まだ数年前で花粉症に喉アレルギーとか咳ゼンソクなどが知られてなかった時代です。
喉がかゆい・・・アレルギー性咽喉頭炎
アレルギー性鼻炎や花粉症の時期の夜の咳、喉に起こる場合、喉が痛い、咳、痰が詰まる場合、質問とお答え集
咳が内科で何ともないと言われても止まらない。・・・咳喘息
咳は、喉咳で聴診器で咳を聞いても胸部に伝わらずかなり喉頭の上部でしている。
しかも人によっては声帯が膨れたり、声が出にくくなる。
急性炎症（これは細菌性でしょうが）の後口蓋垂（のどちんこといわれてる）が数倍
に膨れ上がったり、ひどい場合はもっと奥にみずぶくれのように喉頭蓋が水ぶくれの
ようになったり声帯が水ぶくれ状態になる場合もある。
アレルギー性咽喉頭炎
一般に軽い人はひとまずよくうがいをすることと、後抗アレルギー剤と、症状にあっ
た漢方薬を出すと、特に抗アレルギー剤が効力を発揮して、数週間風邪ということで
飲み続けた薬が１日２回の抗アレルギー剤を、夜寝る前に一回飲めばすむようになっ
たということです。
鼻症状はありませんが喉と鼻との境がかゆい。後鼻漏（特に慢性）
そして喉が痛いというよりかゆいということでした。まずそれで春と秋の喉のこういっ
た「いがいがする」「内科で治療してもなかなか治らないし悪い所はないという」そ
ういった方に皮内テストをするとなんと花粉、特にブタクサとかカモガヤ、ハウスダ
ストに陽性ですし抗アレルギーが効きます。やはり雑草が喉に関係してると気がつい
たのがもう5、6年前でした。
３−２ プールと花粉症・アレルギー性鼻炎のお子さんの水泳についてと耳に水がはいる気がする場合のご質問とお答え
プールに入ると鼻をすする子供、そのため耳管狭窄になる子供（子供は耳が詰まった、
水が入ったと表現します）には鼻内好酸球がほとんど出ること。かなりに皮内テスト
でハウスダストが陽性であることも含め、なんとか水泳を快適にできないかと思った
のです。プールの時期に耳症状のある子は鼻に注意することを数年前から考えていま
す。
３−３ 耳がある時期痒い人とアレルギーの関与
後この時期、９月中旬に数年前特にある地区の人がかなりの割合で耳が痒い痒いと来
ました。中に初夏に雑草アレルギーのテストで陽性になった人もいて、これももしか
してそうだろうかと、まず患者さんの鼻水の鼻内好酸球をそういった耳が痒い方につ
いて調べるとほとんどの割合で好酸球陽性。鼻症状はないといえアレルギー性鼻炎で
ないだろうかと、また抗アレルギー剤と耳の中の痒み止め（ステロイドは入ってない
抗ヒスタミン軟膏でしかも綿棒でつけず手で押し込めてくださいと頼んだ）を出すと、
数日で治ります。そういう耳が痒い人にまた皮内テストをするとかなりの割合で雑草
類のアレルギーを発見できます。
アレルギー性外耳道炎、季節性の外耳道炎（掻痒、かゆみ）
アレルギー性外耳道炎？と考えました。そういえば昔から春になると皮膚症状が酷く
なる花粉症の方は多かったようでした。
耳に異常なしで耳の奥が痒い場合、喉や耳の放散掻痒があるのかも知れません。
耳の痒み 喉の神経の放散からくるもの
その後花粉症の季節はゼンソク悪化とかアトピー性皮膚炎が悪化するという学会報告
書もありますが、その前にすでになんらかの秋の花粉が外耳道の掻痒に関係してるの
ではないだろうかと考えています。アレルギー性鼻炎や花粉症と皮膚炎
４、秋に多い花粉症の特徴
だから稚拙ながらいろいろな経験から、
喉がかゆい・・・アレルギー性咽喉頭炎
咳が内科で何ともないと言われても止まらない。・・・咳喘息
慢性の咳（慢性咳嗽）
咳は、喉咳で聴診器で咳を聞いても胸部に伝わらずかなり喉頭の上部でしている。
耳が痒い。・・・アレルギー性外耳道炎、季節性の外耳道炎（掻痒、かゆみ）
花粉症の季節に耳がかゆい人が多いのもアレルギー性外耳道炎、季節性の外耳道炎（掻痒、かゆみ）
だけでなく喉や耳の放散掻痒があるのかも知れません。
耳の痒み 神経の放散からくるもの なお耳は、かかないで下さい。外耳道炎のもとになりますので。
実際軽い花粉症だろうかと思ったことはあるが、全然自覚症状として以前も感じてな
い場合も多い。
目が痒い、鼻が詰まると、花粉症と今やマスコミでも言われていますが、あくまで杉
中心、春中心です。
しかし秋にも初夏にも、そして目や鼻症状なしでも花粉アレルギーはいろいろな所に
関与するのではないかというのが私の稚拙な経験からです。
また聴診器は必須でしょう。その中からにもゼンソクが出る場合は全身のアレルギー
疾患、つまり鼻、目、皮膚、喉、その他でもありうると思うからです。
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