【アレルギー性鼻炎 花粉症と副腎皮質ホルモン（ステロイド）私的考】
あくまで私的に書いたものです。
アレルギー性鼻炎 花粉症が筋肉注射一本で治る花粉症ってあるのの質問とお答え
に質問とお答形式でも書いていますが。この関連ログとして・・・
アレルギー性鼻炎 副腎皮質ステロイド(副腎皮質ホルモン）注射まとめと副作用
アレルギー性鼻炎 副腎皮質ステロイド注射と花粉症（質問とお答え集からその１）
アレルギー性鼻炎 副腎皮質ステロイド注射と花粉症（質問とお答え集からその２
アレルギー性鼻炎 杉花粉症などで副腎皮質ホルモン（ステロイド）らしい注射を打った後に
アレルギー性鼻炎 花粉症と副腎皮質ホルモン（ステロイド）私的考
副腎皮質ホルモン(特にグルココルチコイド)ステロイド副作用一覧とまとめています。
耳鼻科で副腎皮質ステロイド（コルチコステロイド、グルココルチコイド）を治療に使う場合
耳鼻科で留意する副腎皮質ステロイド（コルチコステロイド、グルココルチコイド）・・スポーツ選手に
ステロイド(副腎皮質ホルモン、副腎皮質ステロイド）の仕組みその１(炎症を押える作用も
副腎皮質ホルモン(ステロイド)使用上の注意その2 禁忌と慎重投与参考に。
【花粉症と副腎皮質ホルモン（ステロイド）注射考】
花粉症となると一発で効く注射の副腎皮質ホルモン（ステロイド）注射をしたがる患
者さんが何故後を絶たないかということです。
最終的には・・・その薬の副作用を知った上での患者さんの同意によるのでしょうが。
あまり酷い場合はどうしても最終的な手段としてアナフィラキシーショック（これも
同じく1型アレルギー）に対してステロイド（ただ点滴）を使うように、使う場合も
絶対ないともいえないけど・・・
副腎皮質ホルモン(特にグルココルチコイド)ステロイド副作用一覧を参考に
ただ私自身、そういう注射の副作用って特に男性の医師が気がつかない場合も多いの
ではないかとおもうのです。特に私がこの治療ではいけない、と思うのは、
１）患者さんの精神的な面ですね。一つはこの薬をしておけば大丈夫という精神的依
存。その結果日常に気をつけないでいるのでは。要するに「めんどうだからこれをす
る」というのはどうだろうか。医師も患者さんも。しかも患者さんは、聞き伝えでき
てかかりつけでない医師で注射を一回のみ行う一見さんが多い。だから追跡調査まで
出来てるかどうか疑問。
２）その注射をする医師が、きちんと「本当に花粉症か」「何に対して起こってるか」
同時に例えば鼻の症状、鼻詰まりが「何で起こるか」調べてからやってるかというこ
と。ほかの薬で何故効かないかということを調べてから注射してるかってこと。鼻が
この時期詰まるというと鼻も見ず（耳鼻科ではない場合）じゃあ、花粉症ねとすぐ打
つ。これが大きいのではないかしら。・・でも一時的に効く（３の理由もあり）こと
はあっても、またすぐ主症状がでるしおかしくなる。
３）たとえば副腎皮質ホルモンっていうのは炎症とかを止める、体の免役機構を下げ
る。風邪症候群でも、注射の種類によっては一応症状を止めるけど切れたらまたリバ
ウンド的な炎症が起こる（この炎症を止めるとか体の免役機能を止める作用で自己免
疫疾患とか、あるいは臓器移植につかうけど）。だからその間体に起こってる生理機
能の微細変化は目に見えるものでない。
４）結論として特に男性医師の場合、女性なら誰でも気がつく月経がなくなるかも知
れないとか、あるいは女性でも一部がおかしいと思う、うつ状態と早期更年期障害ま
では気が回らないのでは。そして女性なら必ず妊娠、生理、更年期など性周期がまわ
て初めて正常ということを（それに伴う身体的身体的リズムがあること）気がついて
いるかなということ。もし注射を打った後妊娠に気がついたらどうなるのだろう。
私はこれが、つまり女性の生理周期問題とか更年期などの性ホルモン関係や抑うつな
どの問題が結構多いのではないかと、他の病院で注射した後、うちに来た女性から聞
きます。極度に精神的に疲れやすくなったとか。ひどく気が滅入って、心の疾患の治
療を受けた人もいます。だけどそれを因果関係と結び付けれるだろうか。
５）副作用が出た人はその病院に行かない（そうですよね）。二度と。だから追跡調
査が出来ない。
６）耳鼻科でじっくり調べて粘れば、他の薬とか治療で代替できる。はい。副腎皮質
ホルモン注射と言う前にじっくり耳鼻科や眼科でほかの治療（ほとんど副作用のない）
も可能。
７）副作用は確かに滅多に出ないと反論されるかも知れないけど、出た場合はかなり
重篤になること。注射をうった後緑内障と解った、胃潰瘍になった、むくんだ、注射
を打った後妊娠が解った、その場合、ほかの６の治療では取り替えができるし、体内
代謝時間もほかの薬では短いからすぐ中止したら大丈夫・・だけど、体内から確実に
数週間は薬として残っている場合やるべき手がないこと。これは大きいです。「体か
ら取り出せない」のですね。
８）確実にドーピングでクロになります。これは代謝物の関係で禁止薬リストにのっ
てると思います。しかもいつ打ったからいつまで残るかという保証がない。00年西武
の松坂が五輪に派遣されるから打たなかったのは有名なんですね。
９）ただステロイドにもいろいろあって長期筋肉注射や中間期間筋肉注射のことです
ね。これは要注意。ケナコルトが多いです。
打って一ヶ月以上続くから（体内に残るから）問題になる。
ただ副腎皮質ホルモンがすべて悪人ではない。１から９の場合です。
最終的には・・・その薬の副作用を知った上での患者さんの同意によるのでしょうが。
あまり酷い場合はどうしても最終的な手段としてアナフィラキシーショック（これも
同じく1型アレルギー）に対してステロイド（ただ点滴）を使うように、使う場合も
絶対ないともいえないけど・・・
結局
１、自分が打ちたいか
２、自分の身内に打ちたいかという問題もあります。特に思春期とか妊娠可能な娘さ
んがいたら。
３、ある年代の先生にはステロイド信仰ってのがある。昔本当に魔法の薬として、も
てはやされた時期はあるのです。炎症でもアレルギーでも何でも効くって。そういう
先生は善意で出してる場合もあるのです。ただ・・・そういう先生にとっては善意で
も、内心もう少し勉強してほしいとおもうこともある。
４、それと先生によっては「俺が治してやろう」耳鼻科でも眼科でもなくても耳鼻科
範囲、眼科範囲、全部抱え込む先生がいるのでは。私は例えば花粉症から喘息が見つ
かっても（聴診して）気管支拡張剤は出さない。内科に紹介する。花粉症から皮膚疾
患になると皮膚科。目がひどいなとおもうと眼科へいくように薦める。領分をある程
度わきまえたいとおもう。まだ一杯私はその極端な副作用の被害例を知っています。
要するに鼻が何故詰まるか鼻を見て調べず、ただ代わりの治療を行うこと（これは耳
鼻科通院を薦めることもふくめ）も奨励しない、治療って薬だけじゃないんです。患
者さんも「めんどうだから」だけではいけない。
耳鼻科で、あるいはきちんと眼科などで検査して、そこで鼻ならネブライザーなどで
治療する治療の可能性を説明してるんだろうか。とおもうことがあります。
【花粉症と副腎皮質ホルモン（ステロイド）飲み薬と点鼻薬ならどうか】
飲み薬のセレスタミンとかは代謝時間が短いです。短期なら大丈夫。それからステロ
イド点鼻薬は体内にほとんど吸収されずこれも問題がほとんどありません。
アレルギー性鼻炎とセレスタミン花粉症使用
ただのみ薬と副腎皮質ステロイド入りの点鼻薬は使えますし、セレスタミンも酷い時
に頓服のように使ってみていいでしょう。というかこの薬の（セレスタミン）副腎皮
質ホルモン含有量はずっと少ないこととか、あと代謝が早く、注射のように１ヶ月も
体内に残る（という場合がほとんどです）こともなく尿に排泄されることそれと点鼻
薬は局所でほとんど代謝されることから、これらは耳鼻科医も症状に応じて使うもの
ですね。点鼻薬種類
セレスタミンという花粉症の薬があります。セレスタミンは一応幼児にも適応がある
ことはあると書いておきます。もちろん大人と同じでセレスタミンも大人のアレルギー
性鼻炎などでも使ってもなるべく発作の激しい時に、『頓服』としてせいぜい『数週
間以内』です。
これにはステロイドと抗ヒスタミン剤がはいって長期に漫然と使うとステロイド（副
腎皮質ホルモン）の副作用が出ないともかぎらないからです。でもあまり神経質にな
らないで。医師の指導下できちんと使用してください。それなら大丈夫でしょうが・
・・ただ非常に眠くなるかも（抗ヒスタミンの作用で）知れないですね。
量について参考に。
まずセレスタミン中の中のステロイドである『ベタメサゾン』の最高乳幼児使用量
は1日0.15-4ミリグラムです。大人は5-8ミリグラムです。ステロイド錠剤の1錠中ベ
タメサゾン(ステロイド)0、25ミリグラムです。大人なら1錠ずつ1日3回で0、75ミリ
グラムで実際は上限よりははるかに少ないのです。
だからもし『ひどい時に頓服』なら出していられる先生もいるかも知れません。結構
頓服として出される先生も結構いましたし、ひどい時に数週間のみと出されてる先生
もいます。しかし含有量が少なくても漫然とはよくなくて、ひどいときに使う方がい
いでしょう。
ただ今はいい抗アレルギー剤とか抗ヒスタミン剤も出てるし、小児用から使えるステ
ロイド点鼻薬もあります。また点鼻薬なら同じステロイド系でも体内に入る量はほと
んどないので使っても安全とわれています。ただ「局所反応として傷がつくこと」も
あります。
それに効かない時とかに使われる先生が多いと思います。また増悪がひどいときとか、
薬疹とか、皮膚科でも使います。
セレスタミン内服は『頓服か、あるいは短期なら使用は可能』としても確かにこれを
漫然と長期連用するのはどうでしょうか。湿疹、ジンマシン、アレルギー性鼻炎増悪
などの急激なアレルギー性疾患の『急性増悪期』、薬疹など使えることです。
それと大事なことは、これはスポーツのドーピングで禁止されてる、副腎皮質ホルモ
ンの全身投与ということです。点鼻薬など、局所投与は申告書があれば許可できます。
しかしセレスタミンは全身投与なので検出されたら陽性になります。だから競技前に
は薦められないものです。
いつまで体内に残るのだろう。
いつまで避妊しないといけないか・・・私ははっきりお答できない
場合があります。また妊娠して薬剤の影響はと聞かれても、はっきりお答できない。
しかもステロイドは母体に確実に残っている可能性もある例もあります。
まず、うちの耳鼻科には鼻詰まりが注射で治らないので来た・・・
副鼻腔炎も合併してる場合がほとんどです。
これはどのように内科では治療するのでしょうか。
【花粉症、一つの科で終わらないか。いろいろ行く事が面倒だ】
じゃあ、アレルギー科ってのが出来ないか、それはあります。いろいろな科に回るの
がめんどうだからという。
でも耳鼻科だけでも一応一通り診察が出来るまで年数がかかる。私は20年以上の耳鼻科医だけど、
花粉症を治療するのに副鼻腔のこと、鼻のこと、鼻疾患、喉疾患、耳疾患まで知って
いて・・・まず額帯鏡で光をあわせるに数週間からかかるそんなに医学って一人が全
部の科を見れるなんて甘いものじゃない。しかし一人の医師がこれは何科の範囲か分
けるにもこれまた数年かかるくらい奥深い。
眼科だってそうでしょう。医学部実習で目のこと、結膜、目の奥を見るにこれまた何
年もかかる。
内科、喘息の治療と診断も何年もかかる。
皮膚疾患の鑑別も数百例以上経験が必須・・となると一人で見るより、一人の医師が
大体の知識をもっててこれはどこの科にいったらいいか、その人にとって何が一番い
いかという判断力、これが大切だとおもう。それには診察や治療はほかの科に関して
はできなくても大体の医療知識（ほかの科の）は必須となると・・・これも経験がい
る。一生勉強なんです。
幸い隣に眼科があるので、耳鼻科と眼科と両方行ってる人が多いようです。
【花粉症の患者さんとは一生お互いに勉強しあうこと】
ただ一本のステロイドでおしまい。はい、治ったではいけないと、いうのはこれらか
らにもなるのです。面倒だから、仕事があって忙しいから・・より一回耳鼻科に行く。
眼科に行く大切さでしょうか。
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